カテゴリー:5日目(3/18)レポート

【5日目・レポート】観光で復興を後押し / Report on the 5th Day: Recovery Through Tourism

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観光の視点から、被災地の復興策を模索するパブリックフォーラム
「東北観光の課題と今後の方策」が18日、仙台市青葉区のAER(アエル)で行われた。
会議最終日の平日にも関わらず、約300人が聴講。
東北を元気にする斬新な意見が次々と示され、
多くの人が熱心にメモを取る姿が見られた。 

【東北観光の最前線に、約300名が集まった。】

【東北観光の最前線に、約300名が集まった。】 

 

東北地方だけでなく、全国で観光振興の助言などを行う
東北地域環境研究室代表の志賀秀一(しが・しゅういち)さんが基調講演した。

続くパネルディスカッションは、
「被災地の新たな魅力の発見とこれからの観光」をテーマに、
東北の観光業に携わる3人が討論。
宮城大教授の宮原育子(みやはら・いくこ)さんが進行役を務めた。

「被災地」としてくくられる東北を、どう「観光地」へと変えていくのか─。

旅行大手JTBの観光戦略部長の加藤誠(かとう・まこと)さんは、
「陸海空の交通手段を最大限活用し、より多くの旅行客を呼び込もう」と提案。
東北6県が連携して取り組む必要性を訴えた。

東北各地でバス事業や観光ホテルを運営する
「みちのりホールディングス」の代表松本順(まつもと・じゅん)さんは、
被災地学習の要素を盛り込んだ
企業向けの研修旅行の取り組み事例を紹介。
レジャーだけではない、「学びの場」としての被災地の価値を訴えた。

宮城県南三陸町の「ホテル観洋」の女将、阿部憲子(あべ・のりこ)さんは、
「震災を風化させない取り組みが必要」として、
被災地に外国人を招き入れる重要性を説いた。

【登壇者それぞれが復興への思いを語った】

【登壇者それぞれが復興への思いを語った】 

 

震災で大きな被害を受けても、
痛みをバネに再起の道を模索する観光の最前線。
自社や地元の復興だけでなく、東北全体の盛り上げを目指す志の高さに、
来場者の多くはエールの眼差しを送り続けた。

 

(記事担当)
東北大学4年 大高志織(おおたか・しおり)
東北学院大学3年 今一馬(こん・かずま)

 

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【5日目・レポート】防災会議から愛を込めて14

English translation will be available shortly.

 

国連防災会議も最終日。「防災会議から愛を込めて」の第14弾でも、これまでに集めた街のみなさん、ボランティアの方の「声」を紹介していきます!

「人も動物も、備えあれば憂いなし」

 見落とされがちだった「ペットの防災」を発信してくれた、仙台市のNPO法人エーキューブの理事長・斎藤文江(さいとう・ふみえ)さん(65)=写真右=とスタッフ及びサポート犬のみなさんが書いてくれました。

 

あいこめ1

 

 2005年から、災害時のペット同行避難の啓蒙活動を行ってきました。同時に、仙台市や市の獣医師会と連携し、災害発生時に、ペットをどう避難させるかを考えるネットワーク作りを進めてきました。

 震災時、被災した自治体の多くがペット専用の避難所づくりに追われました。そんな中、ネットワークが構築されていた仙台市では、動物病院などにペットを振り分けることができ、避難所を作らずに済んだそうです。斎藤さんは「日頃の準備のおかげで、効率的にペットを避難させることができました」と振り返ります。

 「弱者のサポートは、人もペットも同じ。1つの命を守ることに、人もペットも関係ないですよ」。斎藤さんは優しいまなざしで、そう語ってくれました。

「ポートレートカメラマンになりたい」

 仙台高専に通う鴫原薫(しぎはら・かおる)(18)さんの将来の夢は人物を撮る「ポートレートカメラマン」。

 

あいこめ2

 

 仙台市市民活動サポートセンターで16日にあったパブリックフォーラム「お!宮町地域情報編集局 まちづくり情報誌『038プレス』の挑戦」に参加しました。南相馬市出身ですが、現在は東六番丁小の近くに住んでいるそうです。

「震災当時の状況はあまり知らないのですが、小学校に1800人の帰宅困難者を受け入れたという取り組みに興味を抱き、来てみました」

 震災当時、奥山恵美子(おくやま・えみこ)仙台市長が、「コンビニを冷蔵庫代わりにする人が多く、混乱を招いた」と発言したことを、フォーラムで知り、驚いたといいます。

 街を歩いて、友達や行き交う人の姿を撮影するのが好き。「話し掛けながら撮影すると、写真の1コマ1コマで相手の表情が変わり、楽しいんです」と笑っていました。

「行政ができること グループでできること 1人でもできること みんながつながって前に進む」。仙台市青葉区吉成の鈴木真理(すずき・まり)さん(54)のメッセージです。

 

あいこめ3

 

 市民活動サポートセンターで開かれた17日に「東日本大震災における塩釜市とNGOとの連携」に参加していました。

 東日本大震災後、民間の支援団体が行っていた支援物資の仕分け活動に携わりました。「被災者とつながり続けたい」という思いが強く、現在は仙台市若林区荒浜で農家支援活動に取り組んでいます。新しい知見を得ようとパブリックフォーラムに足を運びました。

 「行政、ボランティア、そして個人。それぞれが、支援の隙間を埋めていくことで復興を進めたい」。真剣な表情で、メッセージに込めた思いを語ってくれました。

(記事担当)
山形大2年 三浦紗樹(みうら・さき)
茨城大3年 後藤結有(ごとう・ゆう)
東北大3年 小林直秋(こばやし・なおあき)

 

【5日目・レポート】裏方さん出番です⑥ テーマ館を支えた運営本部

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14日に始まった国連防災世界会議。「市民協働と防災」テーマ館になった仙台市市民活動サポートセンターでは、14~17日まで、計34のパブリックフォーラムなどが行われた。

 運営本部として、テーマ館を切り盛りしたのはNPO法人せんだい・みやぎNPOセンターのスタッフたち。パブリックフォーラムの出展者間の調整だけでなく、運営や情報発信、通訳など延べ100人以上のボランティアたちを束ねる役割を務めた。

 4日間で、サポセンを訪れた人はのべ3000人以上に上った。「会議の期間中多くの会場でたくさんのイベントが行われた中、予想以上の人がサポセンに来てくれたことがすごくうれしかった」。NPOセンター事務局長兼常務理事の伊藤浩子(いとう・ひろこ)さん(51)は笑顔で語った。準備を始めたのは昨年5月。長い時間をかけて整えてきた苦労が、報われた気がした。

 サポセンの出展者の多くは地域で活動するNPO法人。出展者の間からは「次世代を担う子どもたちが地域を考えるきっかけになり、障がいを持つ人が東日本大震災で直面した課題を訴えることができ、よかった」という声が聞こえてきた。

 ボランティアとして活動した若者たちも「さまざまな人と出会い、自分の視野を広げることができたのではないか」と感じている。

 

 NPOセンターは普段、主に仙台市や多賀城市、名取市、岩沼市でNPOの支援をする活動をしている。「日ごろからNPOの支援をしてきて感じたことは、NPOと地域住民が協力していくことです」と、伊藤さん。「会議をきっかけに地域住民とNPOのつながりが強くなってくれればばうれしい」と話す。

 今回の会議では、被災地から世界に向けて防災について数多くのことを発信した。それを受け止めるのは、なにも行政や企業、団体だけではない。

 市民一人一人が、防災について考え、ほんの少しでも行動に移す。

 少なくとも、サポセンを訪れた人には、その大切さを、胸の奥にしっかりと刻み込んでもらえたのではないだろうか。

 

【4日間、「市民協働と防災」テーマ館を支えた運営本部の伊藤さん(左)とスタッフの岡本美香(おかもと・みか)さん】

【4日間、「市民協働と防災」テーマ館を支えた運営本部の伊藤さん(左)とスタッフの岡本美香(おかもと・みか)さん】

 

(記事担当)
明治大3年 湯本勝大(ゆもと・かつはる)
明治大3年 若井啄水(わかい・たくみ)

 

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