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3月18日に閉幕した国連防災世界会議。
テーマ館の市民活動サポートセンターは一足早く17日に
予定されたすべてのパブリックフォーラムを終えた。
着々と撤収作業が進む中、数人の学生たちがセンターの一室に残っていた。
より多くの情報を発信しようと意気込み、
原稿執筆に汗を流していた。
彼らの正体は「情報発信ボランティア」。
河北新報社主催の「記者と駆けるインターン」の経験者を中心に、
宮城、山形、東京など企画に賛同した各地の大学生約30人で構成されている。
会議中は市内各地のパブリックフォーラムへ出向き、
実際に参加しながら、フォーラムの様子をレポート。ブログ記事として発信した。
ほかにも、市民の震災や防災に対する想いを集める企画「防災会議から愛をこめて」や、
テーマ館の隠れた功労者であるボランティアを取材する企画「裏方さん出番です」など
大手マスメディアでは報道されない、「学生視点の国連防災会議」の情報発信に取り組んだ。
記事執筆の指導役は 河北新報社デジタル編集部の記者
矢嶋哲也(やじま・てつや)さんと大泉大介(おおいずみ・だいすけ)さんの二人。
学生記者が書き上げた原稿を、話し合いながらより良い記事になるよう添削した。
完成した記事は「情報ボランティア@仙台」のブログに公開されている。
奮闘は会議のおよそ1か月前から始まった。
パブリックフォーラムに参加する団体を事前に訪ねて、
会議に向けた意気込みなどを取材した。
事前取材を3本こなした東北大3年の馬場翔子(ばば・しょうこ)さんは、
「読者にイベントの魅力が伝わるよう工夫した」と話す。
ここは学生記者の腕の見せ所。単なる紹介文ではなく、
読者が実際に足を運びたくなる文章になるようアイディアを尽くした。
現在、ブログには事前取材を含め、全体で69本の記事が公開されている。
取材と原稿執筆のあとには、お互いをたたえあう姿が見られた。
ハイタッチをする人、大きく伸びをする人。
仲間同士で達成感や充実感をかみしめていた。
学生記者の一人、明治大3年湯本勝大(ゆもと・かつはる)さんは
「仲間と過ごした会議の期間は、多くの刺激があった」と振り返る。
防災や減災への取り組みを学んだり、新しい人と出会ったり。
会議中の取材は、学生記者たちにとって貴重な経験となった。
――「学生」から「社会人へ」
会議を通して得た「自分なりの学び」が学生たちを成長させた。
情報ボランティアでの経験を力に変えて、
学生たちは「防災」の次代を担うべく、明日へ駆ける。
(記事担当)
東北学院大学3年 今一馬(こん・かずま)
*情報ボランティア@仙台*
代表 小林 奈央(こばやし・なお)
E-mail lawlesszone_at_am3@yahoo.co.jp
Facebook(情報ボランティア@仙台 https://m.facebook.com/jyoho.volunteer.sendai)
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情報ボランティアに参加した学生記者(順不同)
・東北大4年斎藤章吾(さいとう・しょうご)・東北大3年小林直秋(こばやし・なおあき)
・茨城大3年後藤結有(ごとう・ゆう)・東北大3年馬場翔子(ばば・しょうこ)
・山形大2年小原永義(おばら・えいき)・東北学院大2年歳桃詩穂里(さいとう・しほり)
・早稲田大4年田部愛(たなべ・あい)・東北芸術工科大2年佐久間楓(さくま・かえで)
・東北大修士1年尾崎希海(おざき・のぞみ)・東北大1年高橋直道(たかはし・なおみち)
・東北福祉大4年大島湧未(おおしま・わくみ)・山形大4年髙橋萌絵(たかはし・もえ)
・東北大2年北村早智里(きたむら・さとり)・東北大4年下澤大祐(しもざわ・だいすけ)
・東北大4年大髙志織(おおたか・しおり)・東北大修士2年遠藤柊子(えんどう・しゅうこ)
・同志社大3年梅村雅(うめむら・みやび)・明治大3年若井琢水(わかい・たくみ)
・佐藤智美(さとう・ともみ)・山形大2年鈴木里緒(すずき・りお)
・東北学院大3年小林奈央(こばやし・なお)・立命館大2年亀井文輝(かめい・ふみき)
・宮城学院女子大4年作間温子(さくま・あつこ)・日本大3年鈴木絵梨香(すずき・えりか)
・東北学院大3年今一馬(こん・かずま)・福島大4年藤江高寛(ふじえ・たかひろ)
・東北大4年國井弥卯(くにい・みう)・明治大3年湯本勝大(ゆもと・かつはる)
・山形大2年三浦紗樹(みうら・さき)・法政大3年阿部絢美(あべ・あやみ)
・宮城学院女子大3年大熊望鈴(おおくま・みれい)
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今回、情報発信ボランティアとして参加できたことに、とても感謝しております。 矢嶋さん、大泉さんをはじめ、私たちの活動を支えてくださった皆様、関係者の皆様、ありがとうございました。 私は、情報ボランティアの活動をする上で足を引っ張るんじゃないか、と思っていました。 活動の中で大事なことに気づきました。自分には仲間が居るということです。 自分の執筆に忙しくても、差し入れをしたり、アドバイスをしたり。 学生記者みんなが支えあいながら活動していました。 学生記者の皆には心から感謝をしています。 素晴らしい記事と、沢山の気遣い、激励をありがとうございました。(今)