【2日目・レポート】子ども目線で考える防災・減災
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仙台市太白区東中田の子どもたちでつくるボランティアチーム
「チーム東中田っ子」が14日、仙台市市民活動センターでワークショップを開いた。
テーマは「防災・減災ワークショップ~命を守る~『東日本大震災を未来へ』」。
小学生から高校生までのメンバー12人が、
参加した市民24人の防災・減災意識を高めようと努めた。
冒頭、地元の元小学校校長が「命を守る」の演題で講演し、アイスブレイク。
続いて、参加者を6人1グループ、合計4グループに分け、
各グループに子ども2人が張り付いて進行を手伝った。
グループごとに話し合うテーマも合わせて示した。
「防災リュックに何を入れる?」
「災害に備え、家に常備しておくものは?」
「外にいるときに地震がきたらどう行動する?」
「家の中の地震対策はどうする?」
テーマを受け、参加者は5分間、思いついた事柄をひたすら付箋に書き出していった。
その付箋を、大きなリュックや家が描かれた模造紙に貼りつけていき、
なぜそれを書いたのかを、書いた参加者が各々説明した。
「我が家は小さい子どもがいるから、紙おむつかな」
「防災リュックは避難するときに邪魔にならないよう、
あまり重くない方が良いね。軽量の食料を入れよう」
「震災のとき、タンスの上の物が落ちてきて怖い思いをした。
だから、日頃からタンスの上には何も置かない」
参加者らは自身の震災の経験や、自分の生活環境などに基づいて、
気付きを言葉にした。
話し合いを重ね、本当に大切なものだけに絞っていった。
残った付箋に書かれたもののイラストを画用紙に描き、
再び模造紙に貼りつけていき、完成。
最後は各グループの代表者が前に出て発表し、
防災・減災の教訓を全員で共有した。
終盤の振り返りでは、参加者がたくさんの気付きを口にした。
「『安否確認』という言葉は、子どもにとっては難しすぎる。『安全確認』に改めよう」
「タオルは防寒にも有効なので、常備しておこう」
「災害に備えて、予め家族で連絡の取り方などのルールを決めておこう」
などの声が挙がった。
防災・減災ワークショップは、2013年に始めた。
主に地元の小・中学生らを対象に行うことが多かった。
たくさんの気付きが得られるプログラムは評判を呼び、
昨今は県内にとどまらず、県外からもお呼びがかかる。
昨夏には石川県輪島市からも声が掛った。
東中田っ子の運営は、地元のNPO法人「FOR YOU にこにこの家」がサポートしている。
代表・小岩孝子(こいわ・たかこ)さん(62)は、「大人が何気なく使っている言葉を言い改めようだなんて、子どもの知恵って素晴らしいでしょう。防災・減災に子どもが主体的に関わることはとても大切なんですよ」と、ほほえんだ。
ワークショップの企画・運営に携わった高校1年生の狩野愛実(かのう・あみ)さん(16)は
「話し合ったことをここだけに留めず、多くの人に伝えていきたい」と、
今後も意欲的に活動していく決意だ。
(記事担当)
同志社大3年 梅村雅
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