【4日目・レポート】防災会議から愛を込めて13
English translation will be available shortly.
スケッチブックを携え各会場に出現している情報ボランティア@仙台です。
防災会議から愛をこめて、今回で第13弾です!
今回は牛たんや焼いた小麦粉の香りが漂う、勾当台公園の「国際交流ひろば」からお送りします!
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被災地から生まれた備蓄食「LIFESTOCK」を勾当台公園で配っていた、
大草慧輔(おおくさ・けいすけ)さん。LIFESTOCKは乾いた喉にやさしい備蓄用ゼリーでした。
「日頃からの備えを、より美味しく、よりバランス良く、より長く。」
震災時に出された炊き出しには、炭水化物の偏りや喉が渇くといった不満の声が上がりました。
開発社の株式会社ファミリア(仙台市青葉区)は農家と協力し、宮城の野菜を使い、
おいしくすぐに食べられ栄養バランスのいい備蓄食「LIFESTOCK」を開発。
今までの非常食の栄養補助食としての役割を担います。
「”あのとき、本当に欲しかったもの”をこれから提供していきます」と
来年度の商品化を目指しています。
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「東北は世界とつながっている。」
国際協力を行っている人ならではの言葉をくれたのは、
斉藤弘紀(さいとう・ひろき)さん(28)と秋山千恵(あきやま・ちえ)さん(27)。
斉藤さんは、東松島市の市民センターで街づくりに携わっています。同市の復興の様子を紹介するJICAの
フォーラムで、スタッフを務めていました。
「世界に注目されている東北を世界と繋ぐお手伝いがしたい」。展望は壮大です。
秋山さんはJICAのスタッフ。青年海外協力隊は、多彩な職種を必要としています。
大学卒業後にぜひ参加を検討してみてください、とお誘いいただきました。
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広場を囲うように並ぶ出店から、
チヂミやスンドゥブなど韓国料理を振る舞っていた孫 美子(SON MIJA)さんら、
在日本大韓民国婦人会の皆さん。
「私達宮城韓国婦人会は、3.11の炊き出しボランティアを含め、
毎年日本の方々と共生、共有し活動しているボランティア団体です。
今後も一歩ずつこの活動を続けていきます。」と書いてくれました。
孫さんたちは、以前仙台で行われた「せんだい地球フェスタ」で知り合った人に誘われ、出店したそうです。
仙台駅近くの民団地方本部にて被災し、4月4日から宮城県の沿岸各地で炊き出しを行っていました。
「みんなで被災したから、同じ思いで積極的に支援ができる」と全員で写真に笑顔を向けてくれました。
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「正確な情報を知ってもらうことで、安全が確保できます」と書いたのは
株式会社富士通エフサスの櫛引紀人(くしひき・のりひと)さん(49)=写真左=。
Wi-fiスポットやタブレット端末、ラジオなどをトランクケースに収納した「ポータブル情報提供システム」の実証実験機を、広場のブースでアピールしていました。「災害時の情報伝達に必要なものは全て入っています」と胸を張ります。
停電時でもシステムが活用できるように、エアロバイクを利用した発電システムも紹介していました。
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「国際交流ひろば」を企画したスタッフの一人、
株式会社シミズオクトの海老原由衣(えびはら・ゆい)さん(26)と、
制服に身を包み、会場を見守る同和警備株式会社の藤岡義史(ふじおか・よしふみ)さん(41)。
「平和と笑顔を守ります。」と書いてくれました。
2人は、国連防災世界会議の始まる2日前の、12日から会場作りをしていました。広場の警備を担当している藤岡さんは、「大勢の外国人から道を聞かれました」と話し、英語力の必要性を痛感した様子でした。
海老原さんは「一般の方にも防災のことをライトに伝えたかった」と会場作りのコンセプトを説明してくれました。お年寄りから小さな子どもまで集まり、狙いはぱっちりだったようです。
(記事担当)
山形大学2年 小原永義(おばら・えいき)