【4日目・レポート】防災会議から愛をこめて 12
English translation will be available shortly.
国連防災世界会議は、いよいよ明日が最終日。
しかし街中にはまだまだたくさんの声があふれています!
防災会議から愛をこめて、今回は第12弾です!
東京エレクトロンホールで行われた「市民防災世界会議」の閉会式。
式では、合唱や講話などが行われた。
コメントを寄せてくれたのは、合唱に参加していた地元仙台の女声合唱団「こーる・ゆう」の4人。
右から渡辺(わたなべ)さん、宮頼(みやより)さん、花田(はなだ)さん、鈴木(すずき)さん。
「こーる・ゆう」には、震災で被災した人も多く参加しています。
自らも困難の中にありながら、チャリティー活動を展開。
歌で被災者を元気付ける活動を行ってきました。
その根底にあるのは、悲惨な状況にある人を「放っておけない・・・」との思いでした。
そんな彼女たちが書いたコメントは「お互いさまの気持ちで助け合っていきましょう」。
「『お互い様』の精神を、世界にもっと伝えていきたい」と語る彼女たちの目は、
少女のように輝いていました。
「震災の教訓を忘れず共同の取組みで安全・安心のまちに」
兵庫県庁の職員、北平高章(きたひら・たかあき)さんは、こう書きました。
担当業務は防災。会議の話を仕事の参考にしたいと、会議に参加しました。
兵庫も東北、震災で多くを失いました。
「震災の経験や教訓を忘れず活かすことは、現代社会の課題です」
北平さんは、一人一人が震災をもう一度見直すことの重要性を強調しました。
さわやかな笑顔が印象的なパブローさん(53)は、コメントを頼むなり、
サッとペンを走らせました。
メキシコで、「人権」について教鞭を取る大学教授をしています。
記したのはスペイン語で
Por un mundo sin desastres humanos si es possible no a laenergio nuclear
英語で言い直してもらい、やっと少し理解できました!
日本語に訳すと、こうです。
「人災を、世界からなくすことは可能である!!核エネルギーは不必要だ」
メキシコには、日本と同じように原発があります。
「福島の原発は、災害の被害を大きくしました。人の手によって、被害が拡大することは、これ以上あってはならないと思っています」
母国について考えを巡らせ、説得力のある落ち着いた口調で語りました。
山形県出身、山形大3年の工藤吉貴(くどう・よしき)さんは、
深く考えながら、ゆっくりとペンを動かしました。
「特別でなんでもない人が、地道に、泥臭く取り組んでいくこと」
含蓄のある言葉です。
「市民防災世界会議に参加することで、自分にできることを考えたい」と
会議初日から連続4日間、山形から仙台に通ってきていました。
熱心さに頭が下がります。
「個人だけでは限界があります。だからこそ、立場、役割にとらわれず、
みんなで、できることを考えて、行動に移していきたい」
このイベントを通した学びを聞いたところ、
「障害者や、外国人の方が、災害時にも、頼れるような社会づくりをしておくこと。
それは自分たちの安全にも繋がると感じました」と噛みしめるように返してくれました。
僕たちも含め(?)、今後の若い力に期待です!!
(記事担当)
福島大4年 藤江高寛(ふじえ・たかひろ)
東北芸術工科大2年 佐久間楓(さくま・かえで)
東北大4年 齋藤章吾(さいとう・しょうご)